名探偵コナンFILE.765-766「堤無津川凧揚げ事件」

「盗聴すりゃいいんだよ…」

阿笠博士は、今度の「第八回　堤無津川凧揚げ大会」に探偵団と参加するために、探偵バッチと同じデザインの凧を作っていた。そのシッポには1つには「事件のコトなら帝丹小学校1年B組少年探偵団へ」と、1つには「便利な発明品のコトなら米花町2丁目22番地の阿笠博士へ」さらに裏には博士のホームページのアドレスまで入れていた。

行きの車で、光彦はシッポの文字は読めないのではないかと心配していたが、博士は大会で何か賞を取ればいいと考えていた。コナンによると、1番高く揚がった凧やユニークなデザインの凧などが賞を取れば、市役所に1ヶ月飾られるという。歩美は灰原に頑張ろうと声をかけるが、灰原はイヤホンで聴いている音楽に夢中で聞こえていない。

歩美、光彦、元太は灰原が聴いている曲が気になっていた。彼女のハミングから元太はアニメの曲に、歩美は沖野ヨーコの新曲に、光彦はクラッシックに聴こえたが、本人に聞いても教えてくれないそうだ。コナンはどうせ今流行りのチャラい曲だし気にすることはないという。しかしその話は灰原にも聞こえていた。コナンは灰原に教えてやったらどうだと持ち掛けるも、コナンのさっきの言葉に腹を立て、知りたければ推理してみればという。
そこへ博士がやって来て、自分たちの番がもうすぐだと告げられる。コナンはそのついでに博士に灰原の聴いている曲を知らないか尋ねる。彼女がはまっているドラマの主題歌かもしれないと考えたからだ。博士はドラマについては何も言わなかったが、ビッグ大阪の比護選手の特番を録画したものを何度も観ていたらしい。その番組ではチームメイトの真田選手が出てきて、比護選手の変わった趣味などを暴露していたというが、それ以上話すことを灰原に止められてしまった。
歩美はやはり比護選手に関係があると推理する。光彦は比護選手のホームページを調べたが、好きな曲については書かれていなかった。元太はそれじゃあ知りようがないと思うが、コナンにはまだ手があるらしい。それは盗聴だ。携帯電話の録音アプリを起動し、画面を暗くした状態で歩美の懐に忍ばせて灰原に接近し、コナン、光彦、元太が凧を揚げている間に灰原が気を抜いてハミングしだせば、曲の正体を白日の下に晒せるという寸法だそうだ。

順番が来たので、コナンは携帯電話を歩美に渡し、男3人で凧を揚げに行った。
コナンの予想通り、灰原はハミングを始めた。歩美が気にしていると、灰原はコナンに内緒にすることを条件に曲名を教えようとする。しかし歩美はコナンに頼まれて盗み録りしている事を告げてしまう。その時に携帯電話をポケットから出そうとするが、どこかで落としたのか出てこなかった。

一方、3人の凧は結構揚がっていた。しかし、途中でシッポが切れてしまい、凧が落ちる。拾いに行った元太と光彦は、そばで妻の廉野敬実と電話していた、大会参加者の廉野亮太に注意された。電話では亮太が浮気をしていたか否かについて口論になっていた。その相手は参加者である加倉由敏の妹だった。加倉の妹は昨夜風呂場で手首を切って意識不明の重体で病院のベッドで寝ているらしい。加倉は亮太の凧揚げの相方である八越健もまた、加倉の妹にぞっこんだったから気をつけろという。

歩美はコナンの携帯電話を仮設トイレ前で落としたというが、何も落ちていない。後ろでコケていた人がいたようなので、博士はその人が自分の携帯電話と間違えて持っていったかもしれないと考える。凧揚げが終わったら携帯電話を鳴らしてみることにした。

探偵団は、落下した凧の状態を確認するも、骨組みの竹が折れてしまっていたので、シッポを付け直しても揚がらない。その時、近くから「それ以上下がったら…」と声が聞こえる。気になって見てみると、ちょうど亮太が堤無津川に落ちていった頃だった。コナンは光彦に救急車を呼ばし、川の様子を確認する。そしてコナンは、これが事故ではないと確信する…。

灰原が聴いている曲

幼児化したばかりの頃の灰原は、常に心配や恐怖で溢れていて、マイナス思考が多かったように思えます。しかし今回は幸せそうにハミングをしているではありませんか!こんな笑顔が見られるようになったのも、新一や探偵団、周りの皆のお陰でしょうね。
では一体、彼女は誰のどんな曲を聴いているのでしょうか?それは物語の最後の方で明かされます。哀ちゃんファンにとっては、そちらが本編かもしれません。(笑)